第40回全国大会 春日部大会【報告】

Print Friendly, PDF & Email

日時:2007年8月6日(月)~8日(水)
場所:埼玉・春日部エミナース
春日部エミナース
〒344-0051 埼玉県春日部市内牧3701-1 Tel 048-763-8111 Fax 048-763-8116
(東武線春日部駅西口下車 春日部エミナース行きバスで約20分、タクシーで約15分)


6日(月)

開会の全体会(13:00~16:00)

記念講演:(日本の公教育のゆくえ)
藤田英典(国際基督教大学教授)
1943年石川県生まれ、教育社会学者
特別報告:全国大会40回の回顧と展望

実技・理論講座(前半16:30~18:00、後半19:30~21:00)

【実技編】
1.つくって遊ぼう1~ペットボトルロケット 吉田喜一(都立産業高専) 費用1000円
ペットボトルロケットを製作して飛ばします。500ミリリットルの炭酸飲料ペットボトル(5本)、カッター、定規、ビニールテープを持参してください。噴射口とポリエチレントップは用意いたします。

2.つくって遊ぼう2~子どものしあわせ「親子で遊ぼう」より 丸山剛史(宇都宮大学)
ブンブンごまや模様の変わる不思議なおもちゃなど、子どもかんたんにつくることができて、楽しく学べる工作を紹介します。持ち物は「好奇心」と「楽しむ気持ち」。気軽にご参加ください。

3.首振り蒸気エンジンをつくろう! 小嶋晃一(小金井工高) 定員 各7名 費用1000円
首振り蒸気エンジンは複雑なすべり弁機構がないので、比較的簡単に製作することができます。本講座では首振り蒸気エンジンを製作し、これを用いてミニSLを走らせます。

4.教材づくりの勘どころ-旋盤工の技-石田正治(豊橋工業高校)
3条ねじの加工方法、正確な偏心軸の加工、ねじの切り上げ、薄板の加工、仕上げバイトの研ぎ方など、旋盤加工を中心に、機械加工における職人の技を伝授します。

5.お手軽、簡単。技術科での知財実践 村松浩幸(三重大学)
技術科の授業における知的財産の位置づけの検討とともに、楽しみながら体験的に学ぶことができる知財の教材や実践を紹介します。参加者の皆さんにも手軽な協同実習を試していただき、知財という視点から従来の技術科の授業をとらえ直す議論ができればと思います。

6.二足歩行ロボット教材の紹介 植村千尋(双葉電子工業)
近年さまざまなロボットが教材として開発されています。本講座ではラジコン用部品のメーカーである双葉電子工業が開発したロボット用アクチュエータと制御ユニットについて、開発者による解説とそれらを用いた二足歩行ロボットの実演を行い、工業高校などでの教材としての可能性の探ります。

【理論編】
7.技術・職業教育の条件整備問題 教育条件整備プロジェクト
昨年末に新たな教育基本法が制定・公布され、教育条件の整備のための法的根拠や原則が大きく揺らいでいます。同時に、技術・職業教育の教育条件に、新たな重大な動きがいくつも発生し始めています。本講座ではこうした問題状況を共有し、私たちの課題を確かめ合います。

8.PITLA調査結果の意味するもの 田中喜美(東京学芸大学)
技教研が6年間取り組んできた技術的教養国際調査(PITLA(は、世界的に見ても類似の研究はありません。未開拓の分野に踏み込んだという意味で、この調査は、多くの課題を抱えつつも、興味深い事実を示唆しています。調査の終盤である現時点で、その意味を考えたいと思います。

9.東大附属中等教育学校「科学・技術科」の試みから見えてきたもの 本多満正(秋田大学)
2000年4月、東大附属では「技術・家庭科」の枠組みを廃止し、新たに理科と技術科からなる教科「科学・技術科」を新設しました。本講座では、6カ年の研究開発校における「科学・技術科」の取り組みと、研究開発校以降に新設した「情報・技術科」の構想について報告します。

10.ねじができるまで 浅井英夫(浅井製作所)
皆さんはねじがどのように作られているかをご存じでしょうか。私のこうばでは、小ねじ、タッピンネジ、精密機器用ねじ、ロボット用ねじなどを、主にヘッダー加工と転造で製作しています。本講座では、これらの実際のサンプルを見ながら、ねじの製造法を紹介します。


7日(火)

内容別分科会(9:00~17:00)
A.小学校・中学校の技術教育 代表世話人 鈴木善晴、木下龍
子どもと関われない日々の多忙さに、授業を振り返ったり、新たな授業へ挑戦する機会を奪われていませんか。本分科会では、小・中学校の技術教育に焦点をあてながら、全国で奮闘する先生方の元気なレポートをもちより、明日からの授業を切り拓く充実した議論を共有できればと考えています。レポートとしては、「生産と製図」「材料と加工の技術」「エネルギーの技術」「制御と通信の技術」「食糧生産の技術」といった単元ごとの授業実践を中心に、教育条件整備問題、大学における教員養成の実践、技術教育における知的財産学習などを予定しています。

B.高校・高専・高校後の技術・職業教育 代表世話人 小嶋晃一、辰巳育男
工業高校、高専、専門学校、職業訓練校等が抱えている課題の中から、次の4つの柱に沿って、実践報告をもとに研究討議を行います。1)高校再編の各地の状況と問題点を探り、高校工業教育の将来展望を探る。2)単位数削減の下での工業の専門性の確保と、楽しくわかる授業づくりの実践交流。3)就職難に立ち向かう各地の取り組みと、労働観・職業観を育て進路を拓く実践の交流。4)高専、専門学校、職業訓練校など高校後の技術・職業教育の実践と課題の交流。


交流会(18:00~19:30)
夕食をかねて参加者全員で交流を深めます。地域サークルやお国自慢など盛りだくさん。

総会(19:30~21:00)
1年間の活動を総括し、次年度の活動方針を検討します。


8日(水)

問題別分科会(9:00~11:00)

C.技術史と教育(大河内信夫・石田正治)
技術教育のなかで技術史の役割を考えながら、地域の技術史研究、産業遺産の発掘などの調査・研究報告や技術史の授業実践を検討します。

D.諸外国の技術・職業教育(横尾恒隆・吉留久晴)
諸外国の技術・職業教育はいかにに行われているのか。二ヵ国ほどの動向を、国内の課題を見据えつつ、国際的な視野で検討します。

E.子ども・青年の発達と技術・職業教育(直江貞夫・平舘善明・斉藤武雄)
子ども・青年の健やかな発達を促す手だてを探るために、彼らの抱える発達課題や社会的諸問題を、技術・職業教育の視点から検討します。

F.技術教育の授業づくり(川俣純・村松浩幸・井川大介)
今年もやります教材交流!昨年も電気、制御、もの作りと各種教材を紹介。皆さんの教材をお互い持ち寄って教材自慢大会で楽しみましょう。

G.障害児・者の技術・職業教育(尾高進・岡田孝一郎・阿部律彦)
障害をもつ子ども・青年の技術・職業教育について、実践交流を交えつつ率直に交流します。関心のある方はどなたでも大歓迎です。

閉会集会(11:00~12:00)
・内容別分科会の報告 ・大会総括 ・参加者の中からの感想

地域の技術見学会
・浅井製作所~ちいさいネジのちいさいネジや(埼玉県草加市谷塚上町449-7) 定員約15名
ヘッダー加工と転造でさまざまな種類の小ねじを製作している町工場を見学します。身近なねじですが、そのつくりかたを見る機会はなかなかありません。貴重な見学会
ですので、ぜひご参加ください。

・日本工業大学工業技術博物館(埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1 日本工業大学内)
日本の産業発展に寄与した、明治初期からの歴史的な工作機械を動態保存・展示しています。我が国産業の発展に貢献した工作機械等、250台以上の機械を年代順に見学することができます。

・飯島桐箪笥製作所 定員約8名
春日部特産の桐箪笥の製作所を見学します。


 

[`yahoo` not found]
Bookmark this on Google Bookmarks
LINEで送る