日時:2009年8月4日(火)~6日(木)
場所:犬山温泉白帝の湯・迎帆楼(げいはんろう)
〒484-0082 愛知県犬山市犬山字北古券41-6
TEL 0568-61-2205/FAX 0568-62-3822
URL http://www.geihanro.co.jp/index.html
主催:技術教育研究会/後援:愛知県教育委員会
4日(火)
開会の全体会(13:00~16:00)
基調報告:技術教育研究会常任委員会
記念講演:現代日本における技術教育,職業教育の研究と運動―確信をもって展望を拓こう―
■佐々木享(名古屋大学名誉教授)
実技・理論講座([前半]16:30~18:00,[後半]19:30~21:00)
【実技講座】
1.簡単!面白い!単面投影 ◎川瀬勝也(京都・同志社中学校)
等角図法や斜投影図法や透視図法などの単面投影も,「正投影図」の理論できちんと説明できます。授業で原理のところがうまく導入できれば,とても簡単で面白い!製図がぐっと楽しくなること請け合いです。奥義伝授!
2.小刀を作ろう 定員各10人,材料費500円(予定) 鈴木善晴(愛知・名古屋大学教育学部附属中学・高等学校)
焼き入れまでされた刃の付いていない小刀を,荒砥石,中砥石,仕上げ砥石を使って研ぎ上げます。約1時間程度で作ることができます。
3.つくってみよう!ポン菓子機 定員各10名,材料費3000円 石田正治(愛知・豊橋工業高校)
小型のポン菓子機を製作します!高校機械科の教材です。完成品は,原動機の授業や文化祭などのイベントで活躍します。参加希望者には設計図を事前に送り,できる範囲で部品を製作してきていただきます。
4.オートマ君制御ボード製作-2CH用の基板を製作しよう 前後半連続,定員8名,材料費3000円 高岩千尋(東京・葛西工業高校)
オートマ君でパラレル接続の制御ができるリレー基板を製作します。これにより3輪車の制御(前進と右左折のみで後進は不可)ができます。万能基板のハンダづけができる方を対象。
5.生物育成(栽培)の授業に取り組むために 大河内信夫(千葉・千葉大学)
新しい中学校学習指導要領で必修となった栽培に,戸惑いはありませんか? 栽培の位置づけ(どのような視点で取り組むか)のちょっと理論的な部分を含めて,教具の紹介(時間があれば製作と実演),実験例,題材などを紹介します。
6.おもしろ教材で授業を楽しもう 前後半各5名,材料費500円 児島高徳(愛知・刈谷東高校定時制)
おもしろ教材で生徒と楽しみませんか。製図では「ブロックで立体図」のブロック作り,情報では「VBAでサイコロゲーム」を製作して機械は「ブーメラン」などを準備してお待ちしています。
【理論講座】
7.技術・工業教育のカリキュラム開発論 大谷良光(青森・弘前大学)
今,「教え込み」から「学びあい」への授業の転換が求められています。「学び合い」の授業を創るカリキュラム開発の原則を事例を通して検討します。拙著新刊『子どもの生活概念の再構成を促すカリキュラム開発論』を踏まえて実施します。
8.産業遺産の見方・調べ方 天野武弘(愛知・豊橋工業高校)
産業遺産は技術史教育の絶好のテーマとなる。自らが,また子供たちとの調査や見学も楽しみの一つとなる。注目され始めた産業遺産をどのように見るか,またその調べ方のポイントは何か。一緒に学びたいと思います。
9.技術科の教育条件整備の調査結果と課題 本多満正(秋田・秋田大学)
コンピュータ制御や食糧生産など,新学習指導要領へ対応する教育条件整備が急がれます。講座では,昨年実施の技術科教育条件の調査結果を報告し,課題を考えます。技術科教員は教科消耗品費,備品費,学級数,生徒数の情報を持参下さい。
10.諸外国における技術・職業教育の教員養成 田中喜美(東京・東京学芸大学)
この4年間,科研費基盤研究(A)として,米,韓,仏,独,瑞という異なる制度類型をもつ5カ国での技術・職業教育の教員養成を現地調査してきました。そこには日本とは全く異なる状況が展開されていました。これを紹介します。
11.ノンキャリア教育としての「キャリア教育」 佐々木英一(大阪・追手門学院大学)
最近急にキャリア教育という言葉を耳にしませんか。しかしその中身はだれもイメージできません。この講座では,実際に現場で何が大切なことなのかを,新たに出版されたテキストに基づいて考えていきます。
夜のつどい(21:00~)
「若手のつどい」,「教師・教師教育を語る」など,参加者が自主的に企画します。
5日(水)
内容別分科会(9:00~17:00)
A 小学校・中学校の技術教育 分科会世話人代表 井川大介・川俣純
分科会テーマ 問題意識をもち,子どもの側に立つカリキュラムを考える
子どもたちは,一人ひとりが成長や発達も違い,当然,学習の理解の早さや定着の度合いも異なり,地域によっても子どもたちの実態はさまざまです。また,各地域にはそれぞれの特色があり,地域の教材を掘り起こしたり,地域住民と連携した教育実践をすすめることは大切なことです。子どもの成長を支えるためには,このような子どもや地域の実態を理解していなければなりませんが,子どもや地域の状況をよく知ってい
るのは,子どもの目の前にいて直に向き合い,そこで生活している私たちなのです。新「学習指導要領」の完全実施に向かう今,教育現場の実態に基づいた自主編成によるとりくみの報告を通して,知恵と工夫を交流できればと考えております。
B 高校・高専・高校後の技術・職業教育 分科会世話人代表 辰巳育男・小嶋晃一
分科会テーマ 教育実践を深めよう
本分科会では,工業高校,高専,専門学校,職業訓練校等の抱える問題の中から,①楽しくわかる授業づくりの実践交流,②高校再編の各地の状況と問題点,③労働観・職業観を育て進路を拓く実践,④高専,専門学校,職業訓練校など高校後の技術・職業教育の実践と課題の交流,の4つの柱で研究討議を行います。学習指導要領改定,普通高校における教科「技術」,教育条件整備など幅広くレポートを募集しています。激しい変化の波に置かれる教育界
の中で,子どもたちに普遍的な学びの喜びを与える「定番教材の再発見」を一つのテーマに据えたいと思っています。技教研が積み上げてきた実践を引き継いでいけるような懐の深い分科会を目指しています。
交流会(18:00~19:30)
夕食を兼ねて参加者全員で交流を深めます。地域サークルやお国自慢など盛りだくさん。
総会(19:30~21:00)
1年間の活動を総括し,次年度の活動方針を検討します。
6日(木)
問題別分科会(9:00~11:00)
C 技術史と教育[石田正治・大河内信夫]
技術教育における技術史の役割を考えながら,地域の技術史研究,産業遺産の調査研究,それらの成果を活かした技術史の授業実践を検討します。
D 諸外国の技術・職業教育[横尾恒隆]
諸外国の技術・職業教育は,どのように行われているのでしょうか。二カ国ほどの動向を,国内の課題を見据えつつ,国際的な視野で検討します。
E 子ども・青年の発達と技術・職業教育[平舘善明・斉藤武雄・直江貞夫]
厳しい労働環境のなかで生きていく子ども・青年の健やかな発達を促す手だてを探るために,彼・彼女らの抱える発達諸課題や社会的諸問題を,技術・職業教育の視点から検討します。
F 技術教育の授業づくり[川俣純・井川大介・村松浩幸]
子どもたちにとって「わかる授業」を行うためには,教材や教室設営,予算要求などの工夫が必要です。みなさんの取り組みを報告し合い,日頃の悩みを解決する方向性を論議します。
G 障害児・者の技術・職業教育[阿部律彦・岡田孝一郎・尾高進]
障害をもつ子ども・青年の技術・職業教育について,実践交流を交えて率直に交流しませんか。日ごろ障害児・者と関わっているかは関係なし。関心のある方はどなたでも大歓迎です。
閉会集会(11:00~12:00)
○内容別分科会の報告 ○大会総括 ○参加者からの感想
地域の技術見学会
○オークマメモリアルギャラリー(愛知県丹羽郡)
+三菱重工・名古屋航空宇宙システム製作所史料室(愛知県西春日井郡) 先着20名程度
工作機械メーカーとして知られるオークマの歴史的工作機械を見学します。続いて名古屋航空宇宙システム製作所内史料室を見学,YS-11関係資料,零戦52型な
どの展示があります。バス移動(交通費別途徴収,自家用車での参加可)。
○産業技術記念館(愛知県名古屋市)
同館は,繊維機械と自動車を中心とした産業技術史に関する博物館です。紡績工程および織布行程の歴史的機械,自動車生産のための歴史的工作機械などが,ほとん
ど動く状態で展示されています。電車移動。